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会社売却の情報は漏れないのか|秘密保持の仕組みと漏洩を防ぐ進め方

「売却を考えていることが取引先に知られたら、仕事が減るのではないか」。この不安から相談すら踏み出せない経営者は多い。実務では、情報を段階的に開示する仕組みが確立されており、正しく進めれば漏れることはほぼありません。仕組みと、漏れる原因を説明します。

株式会社Tsugiya M&A仲介の実務より | 更新 2026-09-20
この記事の要点
  1. 匿名のノンネーム→NDA→企業概要書→DDと、段階的に開示する仕組みで守られる
  2. 漏れるのは仕組みの外側。社長本人・顧問先・買い手担当者の口
  3. 打診先の承認とノンネームの粒度を仲介会社と確認する

段階的な開示という仕組み

01ノンネームシート(匿名・社名なし)02秘密保持契約(NDA)03企業概要書(社名を開示)04トップ面談基本合意05デューデリジェンス(詳細資料)06最終契約従業員へ開示
開示は6段階で広がる

売却活動では、相手に渡す情報を段階ごとに増やしていきます。最初はノンネームシートと呼ばれる匿名の概要(業種・地域・売上規模・特徴を1枚にまとめたもの)だけで買い手候補に打診します。社名や所在地は書きません。

関心を示した候補とだけ秘密保持契約(NDA)を結び、そこで初めて社名と企業概要書(IM)を開示します。IMを見て具体的に検討したい候補と面談し、基本合意を経て、デューデリジェンスで詳細な資料を開示します。詳細情報に触れる相手は、最終的に1社に絞られます。

秘密保持契約で守られること

NDAには、開示された情報を検討目的以外に使わない、第三者に漏らさない、検討をやめたら資料を返却・破棄する、従業員や取引先に直接接触しない、といった義務が入ります。違反時の損害賠償も定めます。

仲介会社とも、相談の時点で秘密保持契約を結びます。Tsugiyaでは、初回相談の内容や会社名を、ご本人の同意なく外部に出すことはありません。

それでも漏れる、典型的な原因

実務で漏洩が起きるのは、仕組みの外側です。①社長本人が信頼する取引先や友人に話してしまう、②会計事務所や金融機関の担当者から広がる、③買い手候補の担当者が同業の知人に話す、④社内で資料を準備している姿を従業員に見られる、⑤ノンネームシートの特徴が具体的すぎて特定される。

対策は、話す相手を最小限にすること、資料の準備は社外(自宅や仲介会社)で行うこと、ノンネームの記載は仲介会社と相談して特定されない粒度にすること、買い手候補には同業で近すぎる相手を初期段階では含めないことです。

実務でよくあるケース地方や業界が狭い場合、ノンネームシートの「県名+業種+売上規模」だけで特定されることがあります。地域をブロック(九州・関東など)にぼかす、売上を幅で書く、といった調整は打診前に必ず確認してください。
写真はイメージです

仲介会社の選び方

売却情報を扱う相手として、仲介会社の情報管理体制は重要です。買い手候補への打診方法(一斉配信か、個別に選んで打診するか)、ノンネームの記載内容を事前に確認できるか、打診先を売り手が承認できるか、を確認してください。「打診先リストを見せず、大量に配信する」やり方は漏洩リスクが高くなります。

相談段階では、何も漏れない

相談すること自体は、誰にも知られません。企業価値シミュレーターは入力データを端末内で計算し、連絡先を登録しない限り何も送信されません。相談も秘密保持のもとで行います。「まだ売ると決めていない」段階でも、情報が広がる心配なく相場と準備を確認できます。

よくある質問

従業員に知られずに売却を進められますか?

はい。資料準備は社外で行い、キーマン以外には最終契約後に伝えるのが通常です。詳しくは従業員への開示タイミングの記事をご覧ください。

同業他社に打診すると、情報だけ取られませんか?

そのリスクはあります。同業への打診はNDA締結後に限り、詳細な顧客情報や技術情報は最終段階まで開示しないよう仲介会社が管理します。

買い手候補が検討をやめた場合、資料はどうなりますか?

NDAに基づき返却または破棄されます。破棄の証明(破棄証明書)を求めることもできます。

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