- 初回は決算書3期と株主名簿があれば価格の目安まで進む
- 勘定科目内訳明細書があると役員報酬・保険・借入の調整ができる
- 希望価格は答えなくていい。先に相場を聞いてから考える
初回相談で、あると話が早い書類
最低限は直近3期分の決算書(貸借対照表・損益計算書・販管費内訳・製造原価報告書)です。これだけで3手法の価格レンジが出せます。加えて勘定科目内訳明細書があると、役員報酬・保険・借入・売掛先の内訳が分かり、正常収益力と時価純資産の調整ができます。
株主名簿(誰が何株持っているか)は、株式譲渡が可能かを判断するために必要です。株主が分散している、名義株がある、所在不明の株主がいる場合は早めに整理を始めます。
仲介契約後、買い手への開示に向けて揃える書類
| 分類 | 書類 |
|---|---|
| 会社の基本 | 定款、履歴事項全部証明書(登記簿)、株主名簿、会社案内・パンフレット |
| 財務・税務 | 決算書3〜5期、法人税申告書一式、勘定科目内訳明細書、直近の月次試算表、固定資産台帳、借入金一覧(返済予定表) |
| 事業 | 主要取引先別の売上一覧、主要仕入先一覧、取引基本契約書、受注残一覧(建設・製造) |
| 人事・労務 | 組織図、従業員名簿(年齢・勤続・給与・資格)、就業規則、賃金規程、退職金規程、36協定 |
| 資産・契約 | 不動産の登記簿・固定資産税評価、賃貸借契約書、リース契約、保険証券一覧(解約返戻金) |
| 許認可・その他 | 許認可証、特許・商標、係争・クレームの有無、環境・安全に関する届出 |
すべて揃える必要はありません。ないものは「ない」と伝えれば、仲介会社が代替方法を考えます。
初回面談で聞かれること
①なぜ承継を考えたか(後継者不在、健康、事業の将来性など)。②いつまでに実現したいか。③希望価格の有無と、その根拠。④従業員の処遇で譲れないこと。⑤売却後、自分はどう関わりたいか(すぐ引退、1〜2年残る、続投)。⑥親族・従業員への承継は検討したか。⑦会社の強みと、社長がいなくなって困ること。⑧借入と個人保証の状況。⑨会社が持つ不動産・保険・遊休資産。⑩取引先や従業員に知られたくない事情。
答えが決まっていなくて構いません。「まだ決めていない」も立派な答えで、それを整理するのが初回相談の目的です。
相談前にシミュレーターを使う
決算書を手元に置いて企業価値シミュレーターに7項目を入れると、相談前に価格の目安と、価格を下げている要因が分かります。その結果を持って相談に来ていただければ、初回から「何を準備すれば価格が上がるか」という具体的な話ができます。決算書のどこを見るかは入力ガイドにまとめています。
よくある質問
決算書を渡すのが不安です。
相談時に秘密保持契約を結びます。初回はシミュレーターの結果や主要数値だけでも相談は可能です。
顧問税理士に先に相談すべきですか?
税理士は税務面で必ず関わりますが、M&Aの経験がない事務所も多いです。仲介会社と税理士が連携するのが一般的なので、順番はどちらでも構いません。
相談したら、必ず売らないといけませんか?
いいえ。相談の結果、親族承継や廃業、あるいは数年後に再検討という結論も普通にあります。相談は無料で、契約を求めることはありません。
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