- 7項目は損益計算書・販管費内訳・貸借対照表の3か所にある
- 減価償却費は原価と販管費の2か所を合計する
- 有利子負債は短期・長期借入金+社債+リース。買掛金は含めない
損益計算書から:売上高・営業利益
売上高は損益計算書の一番上です。複数の売上区分があれば合計を使います。営業利益は「売上総利益 − 販売費及び一般管理費」で、損益計算書の中ほどにあります。営業外損益(受取利息・支払利息・雑収入)は含めません。赤字ならマイナスで入力してください。
販管費内訳・製造原価報告書から:減価償却費・役員報酬
減価償却費は2か所に分かれていることがあります。販売費及び一般管理費の内訳にある減価償却費と、製造業・建設業なら製造原価報告書(または工事原価報告書)にある減価償却費です。両方を合計してください。見つからない場合は、法人税申告書の別表16に総額があります。
役員報酬は販管費内訳の「役員報酬」です。勘定科目内訳明細書の「役員給与等の内訳書」には役員ごとの金額があるので、オーナーとその家族分を確認できます。シミュレーターには役員全員の合計を入れ、詳細モードで「承継後の適正水準」を別途入力します。
貸借対照表から:純資産・現預金・有利子負債
純資産は貸借対照表の右下、「純資産合計」です。現金・預金は資産の部の一番上、現金と預金(普通・定期・当座)の合計です。
有利子負債は、短期借入金、長期借入金、1年内返済予定の長期借入金、社債、リース債務の合計です。買掛金や未払金は含めません。役員からの借入金(役員借入金)は有利子負債に含めて入力し、備考として把握しておいてください。承継時に返済か債権放棄かの整理が必要になります。
詳細モード:3期の推移
直近3期の売上・営業利益・減価償却費を入れると、直近期を重視した加重平均で評価します。単年の好不調に左右されにくくなるため、工事の期ずれが大きい建設業や、受注の波がある製造業では特に有効です。
詳細モード:時価純資産の調整
土地・有価証券の含み損益:固定資産台帳の土地の簿価と、路線価や近隣の取引事例から推定した時価との差。含み益はプラス、含み損はマイナスで入力します。
保険積立金の解約返戻金差額:保険会社の解約返戻金証明と、貸借対照表の保険積立金の差額です。
回収不能債権・不良在庫:売掛金のうち回収見込みのない額と、在庫のうち売れる見込みのない額。純資産から引かれます。
簿外債務:退職給付債務(退職金規程があるのに引当金を計上していない場合)、未払残業代、訴訟リスクなど。
入力が終わったら
企業価値シミュレーターで算定すると、3手法のレンジと計算過程が表示されます。結果に「役員報酬が売上の8%超」「ネットキャッシュ」などの留意点が出るので、そこから準備を考えてください。分からない項目は空欄でも算定できます(減価償却費は売上の1.5%で仮置きされます)。
よくある質問
決算書が手元になく、試算表しかない場合は?
直近の試算表でも算定できます。ただし決算整理前の数字なので、減価償却費や賞与引当が反映されていない可能性があります。前期の決算書の比率を参考に補正してください。
税理士に聞かずに自分で入力できますか?
できます。7項目はすべて決算書の表紙から数ページ以内にあります。分からない項目は空欄で算定し、相談時に一緒に確認することも可能です。
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